2006 年09 月16 日
「美しい人」
やー、今週も良い映画を観させてもらいました〜。9人の女性の人生を9つの断章に切り取って描いた作品。
人生の苦さとその中に見え隠れするかすかな希望…。才気爆発な傑作という感じではないが、心にしみます。なかなか渋いデス。
ほとんどのエピソードは、人生のアイタタ…みたいなところを切り取ってきている。娘と引き離され服役中の女性、モトカレとばったり出会ってしまった妊婦、父親に合わせろと妹に迫るアブナイ感じの女性…。どれも、10分から15分くらいなのだが、長編映画から切り取ってきたような感じで、背後に物語を感じさせる。なんというか、こじんまり完結しているのではなく、より大きな物語に向かって開かれているような感じだ。
かといって、中途半端というか不完全燃焼というわけでもなく(中には居心地の悪い感じで終わるものもあるが…)、不思議とまとまっている。さらに、唐突に物語が始まるところも、説明不足を逆手にとって「何が起こりつつあるのだ」というサスペンスを盛り上げている。
また、この映画は、仕掛けとして1エピソード1カットで描くという手法を使っており(最後のエピソードだけは違うが)この辺も臨場感というか、人生の一部を切り取っている(覗き見している?)感じが出ていてうまい。
しかし、シシー・スペイセク、オバサンになったなあ…。「キャリー」の頃はかわいかった(?)のに…。
投稿者:親方
at 00 :39| 映画
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