凄いぞ能登町!
写真家梅佳代生誕の地として全世界の注目を集める能登町(嘘)。実はこの能登町、けっこうメディア好きというか、発信好きというか…。
うちの職場に、その能登町の広報「広報のと」が毎月届くのだが、この12月号を見てびっくり!
能登町の特産品、イカで作った魚醤「いしり」の特集号なのだが、なんと特集のページが18ページ。ほとんど「いしり」のパンフレット状態なのだ。内容も「いしり」を使った料理の紹介から、生産者・研究者のレポート、有名料理人(これは商工会発行の本からの引用)や能登町で民宿を経営するオーストラリア人シェフのインタビューなど充実している。
以前から能登町の広報は、毎月のように2〜4ページの巻頭特集のページを設けており、紙面構成も広報らしかぬあか抜けた感じ。もしや、代理店かなんかに制作を委託しているのかと思い、能登町在住の事情通に話を聞いてみると、なんと取材から編集、紙面の構成まで全部能登町広報情報推進課がおこなっているとのこと。また、この「いしり」特集号については、町民のなかでも賛否両論あったらしい。
まあ賛否両論はあっても財政難の中でこういう贅沢な広報紙を作ってしまうというのは凄い。新しくできた能登町民としてのアイデンティティを確立するための戦略なのだろうが、やっぱり好きじゃないと出来ないことだと思う。ちょっと暴走しちゃってるし(←そこがイイ!)。ただ、もったいないのは、これが町内でしか読まれないこと。能登町の魅力を伝えるこれらの特集記事をもっと広く伝えられないだろうか。あと、このスタッフで能登町以外の特集も見たい…(これはムリだろうな)。
さらに、ネットの世界でも能登町は活躍している。
能登町は能都町・柳田村・内浦町が合併して出来た町なのだが、この柳田村はもう20年以上前からケーブルテレビと村営テレビ局を始め、さらにこの回線を使ったブロードバンド通信、パソコン無償貸与などもおこなっていた。
これが基礎になって、町の施設の多くがホームページやブログを持っている(更新頻度については施設によりバラツキがあるが…)。特筆すべきは能登ふれあい公社の「のとツーリズム」のブログで能登町のみにとどまらず、奥能登一円の取材をおこない、毎日のように更新をおこなっている。はっきり言って「おまえらヒマか」と突っ込みたくなるが、それでもコメントが多く残っていたり、私なんかも毎日チェックしていたりするので(実は楽しみ)、広報効果はけっこうあるのだろう。また、道の駅「桜峠」なども道の駅界では有名ブログのようだ。
能登町の人は、一見排他的な感じで取っつきにくい印象を受けるのだが(でも、話し出すとフレンドリー)、よく見ると意外に情報発信している。控えめな感じだが、実は自己表現が好きな町なのかもしれない。
まあ、梅佳代も能登町から出るべくして出たのかも…。あと中 乃波木という人も気になる。この人も能登町に縁のある人なのだろうか。なかなかイイ写真撮ってるよなあ。
↓追記は「広報のと」特集一覧。やっぱ、俺ってヒマな人かも…。
「広報のと」
編集:能登町広報情報推進課
平成17年度
3月号:能登町誕生→開町式、新役場の案内、閉町村式など。
4月号:能登鉄道特集(4ページ)→平成17年3月31日に廃止となった能登鉄道能登線の特集。白丸小学校閉校、新一年生集まれ等
5月号:町長インタビュー(4ページ)→町村合併後初の町長となった持木町長の挨拶とインタビュー。ほか、春祭りの特集も。
6月号:伴旗祭り特集(2ページ):小木の伴旗祭りのレポート。
7月号:平成17年度予算決まる
8月号:あばれ御輿特集(2ページ):御輿を中心にした、あばれ祭フォトレポート。県広報コンクール写真部門特選・入選
9月号:恋路の悲恋伝説(4ページ)→悲恋の伝説が残る恋路海岸の特集とキリコ祭りのレポート。
10月号:深層水特集(2ページ)→内浦地区に取水設備のある「海洋深層水」と決算・衆議院選挙・議会について。
11月号:猿鬼伝説特集(10ページ)→奥能登一円に伝わる猿鬼伝説の特集。なんと10ページ。県広報コンクール広報紙部門最優秀賞!
12月号:顕彰・叙勲者インタビュー(2ページ)→現代の名工、秋の叙勲者へのインタビュー11月に行われた町の文化祭のレポート、中学生の「私が町長だったら」という作文も。
平成18年度
1月号:町長・議長年頭のあいさつ(3ページ)→町長・議長以下、町のいろんな人が今年の目標を書いたスケッチブックを持って登場。奇祭「あえのこと」の記事も。
2月号:温泉めぐり特集(4ページ)→縄文真脇温泉、柳田温泉、健康福祉施設「なごみ」、黒川温泉等町内の新旧温泉施設の紹介。「町職員給与のあらまし」などという記事も。
3月号:合併1周年特集(4ページ)→合併特例債の使いみち。
4月号:平成18年度施政方針と予算特集(9ページ)→施政方針と「予算を斬る」と題して平成18年度予算の説明。広報で斬ってしまっていいのか?(笑)
5月号:行政改革特集(4ページ)→能登町行政改革大綱の説明。中盤2ページでは「町の春祭り」レポートも。
6月号:能登杜氏特集(4ページ)→能登杜氏といえば珠洲市だが能登町出身者も多い。他、献穀田の御田植祭のレポートも。
7月号:青い宝石ブルーベリー特集(8ページ)→能登町旧柳田村地区で生産が盛んなブルーベリーの特集。人物レポート「人の間に」連載開始。
8月号:あばれ祭フォトレポート(2ページ)→あばれ祭フォトレポートと皇太子殿下奉迎送について。
9月号:三波分団特集(4ページ)→消防操法大会ポンプ車操法の部で全国準優勝となった三波分団の特集
10月号:能登町総合計画特集(4ページ)→まちづくりの計画と町政について。ほか決算・議会報告など。
11月号:「ごいた」特集(4ページ)→能登町宇出津に伝わる謎のゲーム「ごいた」の特集。
12月号:「いしり」特集(驚愕の19ページ!)→イカを使った魚醤「いしり」の特集号。能登町広報情報推進課、渾身の一撃!
平成19年度
1月号:町長・議長年頭挨拶→12月号に予算と精力を使い尽くしたか、全体で23ページと短め。
投稿者:親方
at 03 :16| 日記
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